おはようございます。
今週はずいぶんと気温が下がって、朝夕は長そででないと風邪をひきそうな気候になっています。
秋が来るということを肌身で感じる日々です。
今週の話は秋の花について。

彼岸花はご存知ですか?

鮮やかな緑の茎の、まっすぐ立った先に、放射状のくっきりとした濃紅の花びら。そして長い雄しべ雌しべをつけています。
弊社の周りは田んぼや土手が多いので毎年必ず見かけますが、神社仏閣、墓場などにも咲いています。
舗装が行き届いた都会にいけばいくほど見かけにくい花かもしれません。
お彼岸の頃に一斉に咲くことから「彼岸花」という名前がつきました。

「お彼岸」とはお盆に帰ってきた祖先の霊が、あの世へ帰る時期という言葉です。
あの世には大きな川があり、それを渡るともうこの世の者ではなくなるという言い伝えから、あの世をお彼岸(川向う)と例えているんですね。…あまり良い言葉の印象はありません。
他にもこの花には別称がたくさんあり、そのほぼ全てが不吉なイメージです。
綺麗な花ですが、何故そんなに不吉な名前ばかり多くあるのか?
そこにこそ、彼岸花の秘密が隠されています。

彼岸花の根には毒があるのです。
子供がうっかり間違えて食べたりしないように、捨て子花という名前すらあり。不吉な名で呼ぶことで注意を促していたと考えられています。

しかしその実、彼岸花の根はでんぷん質であり。毒も水溶性であるため、慎重に処置し長時間水にさらすことで食べることができたそうです。
村が飢饉に陥り土壁の藁も食べつくしたとき、非常食として彼岸花を食べていたとされています。(食用ではなく、最後の自決用とも言われていますが…)
貴重な非常食を子供に荒らされないように、このような名前がつけられた…という裏の顔をもっているんですね。また、その根は強く、田畑や土手に植えられたのは土の成形を強くする為であり。墓場に植えられたのは墓を荒らす動物から毒で死者を守る為と言われています。土葬の習慣のある日本では相性の良い花だったのでしょう。

その矛盾が面白くもあり、昔の人々の強かさと生き残る知恵が垣間見える花です。